質問⑥「歌の表現力を上げるにはどうしたらいい?」
歌の表現力を上げるには様々な方法があります。 今回は以前、某有名歌劇団のトップスターの方にお伝えした、歌詞を改めて捉えなおす事をテーマに、自然な表現力アップの方法を説明をします。
回答「古川雄一」先生
歌詞を中心に楽曲を捉えなおそう
歌を唄っていると、どうしてもテクニックに頼って唄いがちです。ココはビブラートをかけようとか、声量を出そうとか、音としてどうするか?という側面で表現を考えがちです。しかし歌を歌詞を中心に捉えなおすことによって、新しい側面から楽曲を認識でき、自然な表現力向上を期待できます。
まず歌詞を文章として理解しよう
歌詞を改めて、文章として理解することで、楽曲の捉え方が大きく変わります。そのために必要なポイントをまとめてみました。
①「歌詞を縦書きにする」 | 歌詞を縦書きにしてみると、その歌詞の全体的な内容を理解することが出来ます |
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②「歌詞に句読点を付けてみる」 | 歌詞に句読点をつけることで、言語としてのリズムやイントネーションを理解することができ、自然な抑揚を捉えることが出来ます。 |
③「文節の働きを考える」 | 文節の働きを考えることで、文節ごとの役割がはっきり見えてきます。簡単でかまわないので、「主語は何か?」「述語は何か?」など文節の働きを考えてください。その文は誰が誰に、何を言っているのか?これを正確に理解するだけでも、文に対する理解度が変わり、表現が変わってきます。 |
④「歌詞に書かれていない部分もイメージする」 | 歌詞に書かれていないことも、自分なりにイメージしてみましょう。例えばその歌詞の主人公の性格、恋人と出会った時期、季節など想像できることは沢山あります。自分なりのイメージをふくらませる事により、歌の表現が深まっていきます。 |
譜面の歌詞は横書きで句読点なし、音符の下の歌詞も無機的に見える
譜面の歌詞ページなどを見ると、だいたい横書きで、音符の下の歌詞を見ても無機的に表記されています。
例えば「だーいーすきーな きみへ さよなーら 」このような具合です。
これが「大好きな君へ、さようなら」
このように表記するだけでも、印象はガラリを変わります。上記の4つのポイントをもとに、「歌詞を改めて文章として理解する」ことを実践してください。
歌詞を表現できるのはボーカルだけ
歌詞を武器として表現に活かせるのは、ボーカルだけです。ですから、ボーカルの「歌詞の解釈」が歌唱表現に大きく影響します。歌詞に対して、自分なりの解釈とイメージ作りをしっかり行えば、自然と表現力がアップしますよ。
筆頭講師:古川先生勇者
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