歌と声の学校講師の八巻翔太です。
空気が乾燥しているこの時期。
風邪をひいたり、咳が止まらなかったり、体調を崩しがちです。
体調を崩すと、のどの不調も増えてきます。
のどの不調は、歌手にとっては死活問題です。
大事な大事な商売道具ですからね。
今日は、扁桃腺の病気(扁桃炎)について書いていきたいと思います。
扁桃腺とは
僕たちが扁桃腺と呼んでいる部分、正式には「口蓋扁桃」というそうです。
口を大きく開けた時に喉の奥の左右にある、アーモンドの形をしたアレですね。
口蓋扁桃の他にも咽頭扁桃、耳管扁桃、舌扁桃があり、これらのことを「扁桃」と言います。
扁桃はこの口から入ってきた菌やウイルスを防ぐ機能を持っています。
簡単にいうと、のどの関所ですね。
扁桃炎とは
一般的に言われる扁桃炎とは、急性扁桃炎と呼ばれるものです。
扁桃腺が腫れて熱が出るやつです。
扁桃腺には普段から多くの細菌が住み着いていているらしいのですが、
体の免疫力が低下し、細菌が増えすぎてしまうと扁桃炎になってしまうんです。
扁桃炎になったことがある人ならわかると思いますが、
これがもうめちゃくちゃ辛い。
痛みで唾を飲み込むこともできないなんてこともあります。
また、繰り返し扁桃炎になってしまう(慢性扁桃炎といいます)人もいて、 そういう人は扁桃腺を切除することもあります。
そうならない為にも、日頃から気をつけていきましょう。
扁桃炎にならないために
扁桃炎にならないためには、免疫力を高め、細菌が増殖しないようにすることが大切です。
つまり、不規則な生活を避けることが予防に繋がります。
栄養をしっかり摂り、質の良い睡眠をとる。これが、1番の予防法なんですよね。
ここで、質の良い睡眠の為に、僕が実践していることを2つ紹介します。
- ぬるめのお湯に浸かる
シャワーだけで済まさずに、ぬるめのお湯に浸かりましょう。
39℃前後のお湯に浸かることでリラックス効果があります。
ぐっすり眠りたい時にお試しください。 - 寝る前はなるべくスマホを見ない
強い光を浴びると、興奮状態になり、目が覚めてしまうそうなのです。
電気を消して布団に入ってからスマホを見るなんてことはNG。
電気を消したら大人しく眠りましょう。
食事や睡眠ももちろん大切ですが、こまめにうがいをすることも大切です。
正しいうがいのやり方についてはこちらをご覧ください。
扁桃周囲膿瘍
僕はこの扁桃炎が悪化して大変な思いをしたことがあります。
あれは大学3年生の冬でした。
喉の異変を感じ、かかりつけ医の元へ行った僕は、普通の扁桃炎だと診断されました。
それまでも何回か扁桃炎になったことがあったので、何も気にせず薬を飲んでその日は就寝。
しかし次の日起きてみると喉に激痛が。
鏡で確認したところ、扁桃腺が腫れてのどの奥が見えませんでした。
これはまずいと思い大きい病院に駆け込むと、そのまま緊急入院することに。
ただの扁桃炎が扁桃周囲膿瘍という病気に進化していたそうです。
すぐさま部分麻酔で手術したのですが、これが痛いのなんの。
喉って麻酔があまり効かないんです。
無事手術も終わり、何事もなく何日か後に退院したのですが、もう2度とかかりたくない病気です。
扁桃腺は切除した方が良いのか
あまりにも扁桃炎を繰り返すと、切除を勧められることもあります。
僕も実際、扁桃周囲膿瘍になった後、月に1度のペースで扁桃炎になっていたのですが「これでは私生活にも影響が出てくるから、切除することも考えよう」とお医者さんに言われました。
一般的に扁桃腺を切除しても生活に支障はないと言われています。(諸説ありますが)
ただ、扁桃腺を切除するということは、のどの状態が大きく変化するということです。
それにより、自分の声が変わってしまう可能性は0ではありません。
それらを踏まえて、切除するかどうかを決めて行けば良いかなと思います。
ちなみに僕は、お医者さんや、僕の歌の先生に相談した上で、切除しないことを選択しました。
歌手を目指すのであれば健康であれ
良い声で良い歌を歌うには、体が健康でなくてはなりせん。
体のケアは当たり前のことですが、現代社会では意識しなければ、その時間を確保することすら難しいことなのかもしれません。
良い声のためにも、意識して健康的な生活を心がけてくださいね。
ただ、歌手を目指すのであれば、商売道具である「声」のためにも、より一層健康に気をつけるべきでしょう。
最後に
扁桃炎を頻繁に繰り返すと、声を出さない期間が長くなり、声を出す感覚がわからなくなってしまうことがあります。
また、今まで楽に出ていた音域が全く出なくなってしまったりもします。
僕も、扁桃炎に苦しんでいた時は、どうやって歌っていたかがわからなくなってしまいました。
ただ、そんな時こそ僕たちを頼っていただければと思います。
声の悩みを解決できるよう、お手伝いさせていただきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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