自分の本当の声を出せない理由
今日は大晦日です。今年ももう終わりますね。ここ何日かで、私が担当している生徒さんと「今年はこれができたから来年は〇〇にチャレンジしよう。」「もっとこういうことをしたい!」などいろんなことをお話ししました。
振り返ると、今年もたくさんの方と出会い、向き合って来ました。皆さんに出会えて、私もいつもたくさんのことを学ばせていただいています。いつも元気にレッスンに通ってくださって、ありがとうございます。
人によって、レッスンの切り口は様々です。なぜなら、人によって、歌に対する悩み、抱えている問題、持っている癖等々が違うからです。
時には横に立って一緒に歌ってみたり、自分を出せるように楽しかった思い出を語ってもらったり、リラックスした状態で声が出せるように寝っ転がってみたり、、、、
皆さんが「どうすれば素直な声が出せるのか」を考えてレッスンをしています。
『正しく姿勢を整えて、鼻から柔らかく呼吸をとって、明瞭な発音で、言葉を大切に歌う。』
文章で書いてみると、とても単純な”基礎”。
ただ、これを素直にできる人はなかなかいらっしゃいません。
技術的な問題もありますが、気持ちの問題で声が出ない方も多くみられます。
自分が声を出せない理由はなんでしょうか?一度自分と向き合ってみるのもいいかもしれません。
今日は咲恵先生ボイトレ奮闘記vol.35。「自分だけの本当の声が出せない理由」を一緒に考えて見ましょう。
自分の本当の声を出せない理由として考えられること
ここ最近レッスンであった事例を何個かあげたいと思います。当てはまるものがあったら、ぜひお役立てしてみてください。
- 恥ずかしい
- 理想の声がある
- 怖い
以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。
1、恥ずかしい
- 下手だと思われたくない。
- 感情表現を精一杯した時に、顔とか動きが崩れそう。それをみられたくない。
一人の時は気持ちよく歌えるのに、人がいると歌えなくなる、というお悩みを持っている方もいらっしゃいます。上記に当てはまりませんでしょうか?
人の目を気にするな、とは言いません。人の目を「見られているな」と受け入れ、自分の声を受け入れることが大切です。
一生懸命歌ってみて、失敗したら、直せばいいです。
恥ずかしいと思ってごまかしごまかしその場をやり過ごすより、今ちゃんと向き合って練習をして、1年後、3年後、10年後、みんなが感動するような歌を歌えるようになってほしいな、と思います。
2、理想の声がある
- あの人みたいな声になりたい
- あの人みたいに高い声を出したい
目標を持つことはとても大切なことです。ただ、誰かみたいになりたいと思っても同じ人間にはなれないので、理想に近づくのは限界があります。
逆を言えば、あなたはあなただけの声を持っています。親から受け継いだ骨格、体型、諸々の器官によって、あなたの声にはあなただけが持っている特徴があります。
その特徴が、レッスンで訓練することで、より良い響き、いわゆる「いい声」になっていきます。
「こんな声出るんだ!」と感動する方もいらっしゃいますし、「低い音だと味が味が出るな」とか「おばさんみたいな声で面白いな」とかいろんな発見をする方もいらっしゃいます。
自分の声を探すのは、楽しいですよ。
3、過去にトラウマがあって怖い
- 声が裏返るんじゃないか
- うるさいと思われるんじゃないか
何か過去のことがトラウマになっている方もいらっしゃいます。「昔、歌っていたら人にうるさいと言われた」とか、悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
訓練をして響きが良くなれば、声がうるさくなりません。音量の調節もできるようになります。心配せず、基礎を中心に学んでいただけたらと思います。
どんな声が出ても自分の声だと受け入れてみる
とりあえずやってみる。基本を忠実にやってみて、出た声がどんな声でも、それも自分の声だと受け入れましょう。恥ずかしがらなくていい、誰かの真似をしなくていい、怖がらなくていいのです。あなただけの声をあなたは必ず持っています。『素直に声を出してみて、今まで知らなかった自分に出会う』。そんな体験を、来年もしていただけたらとても嬉しいです。
2018年も一緒に頑張りましょう!
咲恵
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