『穂乃花先生のカッテに名曲分析!』とは
私は普段、シンガーソングライターとしても活動しています。
曲を作る身としては、やはり名曲が名曲である理由を知りたい・・・!!
ということで、誰もが知るアノ名曲をカッテに分析してしまいます!
歌詞分析は個人的な妄想が含まれておりますので、『その解釈は全く違うと思う』とか、『あぁ!確かに!!』とか、はたまた『そんなん当たり前やんけ!!』など、様々なことを感じるかと思います。
でもそれがまた、歌詞分析の面白いところだと思うのです。
人によって違う受け取り方をする、同じ人でも年齢や状況によって違う受け取り方をする。
これは考え甲斐があると思いませんか?
(この分析を読んで、何か思う方がいたらぜひぜひ語り合いたい)
ぜひ、『そんなふうに感じる人もいるのだなぁ』という気持ちで、読み進めていただけると嬉しい限りです!
さて、今回からは松任谷由実さんの『ルージュの伝言』を分析します!
Aメロ
「あの人のママに会うために
今ひとり列車に乗ったの
たそがれせまる街並みや車の流れ
横目で追い越して」
このフレーズでは、情景描写が描かれています。
主人公は何か訳あって、列車に乗っているようです。
時刻は”たそがれ”とあるので、夕暮れ時でしょう。
冒頭で”あの人のママ”という気になるワードも出てきます。
今後の話の展開に、重要になってくる予感がします。
「あのひとはもう気付く頃よ
バスルームにルージュの伝言
浮気な恋をはやく諦めない限り
家には帰らない」
ここで、物語がどういう状況にあるのかが見えてきました。
主人公の旦那さん(若しくは同棲中の恋人)が他の女性に惹かれてしまっていて、
それに気づいた主人公は、家を出てきたようです。
それにしてもバスルームに口紅で伝言を残す、というのはなんとも・・・
なかなか思いつけない行動です。
果たしてどんな伝言が残されていたのか・・・それを考えるだけでもなんだかドキドキしちゃいます。
サビ
「不安な気持ちを残したまま
街はDing-Dong
遠ざかってゆくわ」
バスルームに口紅で伝言を残すという強気な態度を取りながらも、やはり不安があるようです。
この時主人公の心の中は、あの人は伝言に気づくのだろうか、気づいたとしても自分のところに戻ってきてくれるだろうかという不安が渦巻いていて、複雑な状態なのではないでしょうか。
”街はDing-Dong”の”Ding-Dong”は鐘の音を表しているのだと思います。
主人公の住む街は、鐘がある建物(私のイメージでは教会です!)があるようです。
歌詞のあらゆるところに、細やかな情景描写が含まれていて、想像力が掻き立てられます。
「明日の朝ママから電話で
叱ってもらうわMy Darling!」
これは、もし自分がDarlingの立場なら、だいぶグサッときますね。
自分の失敗を(それも恋愛がらみの失敗を)自分の親から叱られるというのは、一番厳しいかもしれません。
これ以上ない罰に思えます。
それにもかかわらず、”あのひと”のことをサビのラストで”My Darling!”と歌い上げてしまうところがすごいです。
これがあることによって、恨めしい歌ではなく、ちょっと笑えるようなポップさが現れます。
歌詞の2番以降も気になります。
この先は『ルージュの伝言vol.3-2』で見ていきましょう!
お楽しみに〜!!
コメント