みなさんこんにちは、歌と声の学校講師の細谷咲恵です。
今日は、体験レッスン時によくある質問の中から「息が足りない」シリーズをお伝えします。
長いフレーズを余裕を持って歌うには、歌に必要な分だけ息を吸おう
皆さん、歌っているときに息が足りない場合はどうしますか?
息を吸えば足りるようになるのだろう、だから息を吸えるだけ吸っておけば長く歌えるのだろう、と思うのではないかと思います。
実は、息を「満タン」にしても長いフレーズは歌えません!!!
実際、「息が足りなくなって歌いきれない」という相談をしてくる大半の生徒の共通点として、
「歌う前に、これ以上吸えない程、息を一杯吸っている」ということが挙げられます。
では、実際に皆さんに体験していただきながら、理由を説明します。
体験しながら納得「目一杯吸うと歌いづらくなる」
みなさん、息をこれ以上吸えない程、吸ってください!
まだまだ吸えますよー!
もっともっとーーーー!!
では、吐いてください!
どうなりましたか!?
・・・ぷは~!
きっと、一気に息を吐いたのではないでしょうか!?
それも息を「早いスピード」で吐いたのではないでしょうか?
このように、息をこれ以上吸えない程吸うと、息を「早く」吐き出してしまうのです。
では、歌うことを想像してみましょう。
1)歌う前にたくさん息を吸う
2)歌い出す
3)息の多い声で歌うので、息が足りなくなる
結果、早く息が切れて歌のフレーズが続かない状態に陥ります。
ではどうすればいいのかというと、
息は、『歌に必要な分だけ吸えばいい』のです!!!
歌に必要な分だけ、息を吸おう
長いフレーズを余裕を持って歌うには「歌に必要な分だけ」息を吸いましょう。
イタリアの歌教師G.Bランペルティ(1839年6月24日– 1910年3月18日)は、「肺に詰め込むために呼吸するのではなく、肺を満足させるために呼吸しなさい。」とアドバイスをしています。
では、何を意識すれば「歌に必要な分の息を吸う」ことが実践できるかについて説明していきます。
息を吸うときは音を立てないよう静かに吸う
「歌に必要な分の息を吸う」ために意識することは、「息を吸う時、音を立てないようにする」ことです。
息を吸うときに雑音がしたら、必要以上に息を吸っている可能性が高いです。
静かな呼吸にこだわってみましょう。
お悩みの方は体験レッスンでご相談ください
以上、「長いフレーズを余裕を持って歌うには、音を立てないように、歌に必要な分だけ息を吸う。」ということをお伝えしました。
実際の歌唱では、上記以外にも、曲によって、音の高低、音の長さ、息を使う発音息を使わない発音、など、長いフレーズで息が続かない原因は様々考えられます。
歌いたい曲を題材にしてレッスンをしなければ、実際の歌をよくすることは難しいです。
お悩みの方は、体験レッスンに来て相談してくださいね!
一緒にお悩みを解決していきましょう!
参考文献
リチャードミラー著、岸本宏子・長岡英訳『上手に歌うためのQ&A−歌い手と教師のための手引書』音楽之友社, 2009年, p56
大本恭敬著『”いい声発掘!!”「声」道場』星雲社, 2005年, p117
弓場徹著『−改訂版プログラムCDつき−奇跡のボイストレーニングBOOK』主婦の友社, 2015年, p87
執筆者:細谷咲恵
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